【こんな症例も治りますシリーズ 746】『 セカンドオピニオン診療: 遠方に転居されてもやはり当院で難易度の高い胆嚢外科を受けたい希望 』も適切な診断と治療で治します

↑ 上の写真は、犬の胆嚢粘液嚢腫の写真です。

■ 手術で摘出した後に、胆嚢をメスで切って中身を見せている状態です。

■ 胆石が総胆管結石となっている場合は、総胆管と十二指腸までアプローチして摘出します。

 

参照サイト:

https://00m.in/Vi9ke

 

犬 ミニチュアダックス 8歳 オス(去勢手術済み)

 

 

【 5年ほど前から時々元気、食欲がなくなる 】とのことで、来院されました。

 

 

 

◆◆ 体調は数日で回復するため経過観察していましたが、下痢や嘔吐が多く見られると血液検査で肝臓の数値が急上昇することもありました。

 

 

■ 3年前からはエコー検査で胆汁が濃くなった胆泥がみられ、利胆薬を処方開始しました。

 

 

■ 元気に過ごされていましたが、時々痛みと思われる仕草と体調悪化は年に数回変わらず続いていましたので歯石除去をするタイミングでCT検査も行いました。

 

 

■ 胆石以外の異常所見はありませんでしたので、おそらく体調不良の原因は胆石による胆嚢炎と思われました。

 

 

■ その後も体調悪化は1年に1、2回程度で、やはり短期間で回復するため手術を迷われていましたが、今年に入ってから高熱が続くなどなかなか回復に至らなかったため胆嚢摘出手術を決断されました。

 

 

■ 実は、遠方に転居されていたのですが、外科手術は当院で行いたいという飼主様の希望でした。

 

 

 

 

 

◆◆ 胆嚢は肝臓で作られた胆汁を貯めておく袋ですが、出口である総胆管に胆石が完全に詰まると排出できなくなり肝機能が不全になります。

 

 

■ また胆嚢が破裂すると周囲に炎症が波及し、最悪な場合、播種性血管内凝固症候群(DIC)を起こして亡くなる危険も高まります。

 

 

 

■ この子は胆嚢破裂を起こしていて周囲と癒着していました。

 

 

 

■ この癒着を丁寧に剥がし胆嚢を摘出し無事に終了しました。

 

 

 

 

◆◆ 術後は具合が悪くなる場合も少なくありませんが、このワンちゃんは経過が良く数日後には元気に退院されました。

 

 

 

■ ご家族の一員として、キャンプにお出かけしたり、いつも飼い主様のそばにいる幸せなワンちゃんです。

 

 

■ いつまでも元気で、この幸せがずっと続きますように!

 

 

 

獣医師 新井澄枝

 

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